紅一点×SnowMan⑩ (ページ8)

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渡『お邪魔しまーす。全然変わんねー。荷物ないな。』

「コロナ禍で自宅にいること増えたけど、やるとしたら料理くらいだったからね。」

渡『だったら物は増えないわけだ。』

そう言ってケラケラと笑うなべくん。

さすがに何も作る気にはなれず、出前を頼む。
しばらくして、料理が運ばれてきた。

食べながら、今日のお題について話していく。

『で？何があったわけ？』

「RIDE ON TIMEあるでしょ？」

『あー。このライブも入ってたな。』

「その番外編を放送するにあたって、私にフォーカスしたいらしい。」

私がそう言うと、なべくんの眉間に皺がよる。

『引き、、、受けんの？』

「うん。そう思ってる。」

『大丈夫か？多分、パーソナルな部分も聞かれるぞ。』

「そこは、、、覚悟してる。」

『んー。そうか。』

腕を組み、何やら考えているっぽい。

『ひょっとして。俺達のこと気にしてる？』

「え？」

『気づいてんだろ。俺はあんまり思わないけど、他のメンバーが家族の話をするのに気を遣ってんの。』

「、、、。うん。そう。今まで、家族のことってメンバーにも話してないことがたくさんある中で、この話があったってことに意味があるのかなって。」

そう言うと黙ってしまった。

『お前は？』

「え？」

『お前は大丈夫？俺たちの事はどうでもいいよ。結局1番しんどいのはお前なんだから。そこを間違えたくないっていうか。』

「うん。大丈夫。ありがとう。雅が常につくように依頼してるから。」

そう笑って言えば、なべくんも少し安心したみたい。

『もししんどかったら絶対言え。俺もできることはする。』

そう言って私の頭を撫でる。
私はその手を取ると、彼に抱きついた。

「しばらくこのままでもいい？」

『ああ。』

2人の間に言葉ない。
だけど、その温もりだけで自信も持てるし、頑張れる。

「ありがとう。今日は泊まる？」

『いや、明日早いから。』

「ん。じゃあ、またね。」

『おー。』

なべくんが部屋を去る。

少し寂しさを覚えたのは、
なんだか家族みたいな感覚があるからだろうか。

私はそんな気持ちを誤魔化すためにベットに潜り込んだ。