紅一点×SnowMan⑩ (ページ14)

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side YOU ページ14

なべくんの胸の中で泣きながら、ああ、
実はメンタルが削られていたのだなと実感する。

家族の話の流れから、辛かった時期の話をした。
内容は全て話した通りで。

2019年はいろんなことがあったのだなと
改めて思ってしまった。

風磨と別れてから、いろんなもので
心を埋めようとしても埋まらない心が
存在していたことを認めてしまう形になったな。

茶化して悟られないようにしても、
なべくんの前だと全く意味なくて。

ああ、この人は私の全てを分かってくれている。

そう思ってしまったら、他の感情が
生まれていることに気づいてしまった。

けど、決して私には許されない感情。
2年前に置いてきたものだから。

涙も落ち着いたから、そっと彼から離れる。

「ありがとう。落ち着いた。」

渡『おう。』

雅『あんた結構無理してたのね。どうする？もう取材はやめといてもらう？』

「いや、平気。これだけ自分の内面を話すのは今日だけだから。」

そう力無く笑ったら、みんな心配そうな顔をしている。

「ほら。こうやってフューチャーしてもらって、SnowManがもっと有名になってくれたら嬉しいからさ！」

深『無理すんなよ。』

「大丈夫。みんなありがとう。」

荷物をまとめ、帰り支度をする。

明日からもまた撮影と稽古と続くから。
なんとか乗り切らないといけない。

私は心の中で気合いを入れて、自宅に帰った。

それから連日、ドラマの撮影に追われる。
だけど、たまたま今日は夕方で仕事が終わった。

久々かも。当初は深夜までの予定だったけど、
撮影チームに感染者が複数人出て
リスケになってしまったのだ。

雑誌の仕事しかしてないから体力も残ってる。
たまには自宅でゆっくり過ごそうかな。

それから食料品を買って自宅に帰る。
鼻歌を歌いながら料理をしていたら電話が鳴った。

手が離せなかったのでAlexaを通して電話に出る。

「もしもし。」

『あー、、今平気。』

「、、、ごめんなさい。今、手が離せないから、Alexa通して電話していて誰かわからなくて。」

『ごめん。滝沢です。』

「あ、秀明くんか。どうしたの？」

声の感じ的にそうかなと思ったけど。